いつもありがとうございます。
移転前最後のコラムもシチズンです。
シチズンの薄型時計の高級機デラックス。
ホーマーと並ぶ手巻きの代表作で、幅広いバリエーションで大ヒットを記録しています。
でも、このモデル、何かが違います。
では先日のコラムから同じデラックスと比較してみます。
通常、デラックスに限らず、文字盤には多くの情報がプリントされています。
例えば、この時計の場合、モデル名、ムーヴメントの石数、パラウォーター(防水)、パラショック(耐震)、フィノックス(切れにくいゼンマイ)が搭載されている事が分かります。
その上でもう一度デラックスを見てみると・・・・
このモデルにはモデル名とフィノックスしか表記がありません。
この時代の時計なら耐震、石数は表記されているはずです。
では裏蓋を開けてムーヴメントを除いてみます。
こちらにも石こそ入っておりますが、石数の刻印は無く、テンプに耐震装置がありません。
これはデラックスではありえない仕様ですが、文字盤にパラショック表記が無かった意味が分かります。
個人的な推測ではございますが、おそらくエラー品かと思います。
色々と謎が多いので、全方向にオススメとはいかないのですが、心惹かれる仕様である事には変わりありません。
国産時計の深みを感じる1本です。
それではまた次回。
Mでした。