いつもありがとうございます。

 

今回はシチズンアラームのお話です。

 

 

 

 

シチズンアラームは1958年に発売された国産初のアラーム付き腕時計です。

 

2時と4時に付いた2つのリューズは4時が時計用で2時がアラーム用になります。

 

アラームを使用する際は2時のリューズでアラーム用のゼンマイを巻きあげます。

 

次にリューズを1段引いて中央のアラーム用回転盤を操作し、設定時刻に合わせます。

 

 

 

ムーヴメントで説明すると、右の青印の部分がアラーム用のアームになります。

 

ここが設定時刻になると高速振動します。

 

 

 

振動したアームは裏蓋内部に立てられた柱を叩きます。

 

あの独特なアラーム音はその時の音なんです。

 

ちなみに、裏蓋2時方向に穴が一つ空いていますが、これは一つ前の画像の左側にある青印の部分に合わせる用の穴です。

 

間違えて裏蓋を閉めると柱にアームが届かなくなったりするので注意が必要です。

 

 

 

さて、もう1度時計の画像に戻ります。

 

どこかのブランドのアラームウオッチに似ていると思いませんか?

 

時計好きな方ならピンときたかもしれませんが、ジャガールクルトのアラームウオッチ「メモボックス」にそっくりなんです。

 

このファーストモデル自体の生産年数も短く、一説によるとジャガールクルトから苦情がきたともいわれています。

 

確かに・・・というか否定するのが難しいくらい似ていますね。

 

2ndモデル以降は回転盤から矢印針に変更されています。

 

またケースも大きくなり、ダイバータイプやパラウォーターケース、POPなデザイン等、2ndモデルの方がバリエーションは豊富です。

 

これはこれで奥深いシリーズなんで、集める側としてはなかなかの沼ではあります。

 

 

 

さて、もう1度正面の画像に戻ります。

 

2つ上の画像と比べるとベルトが違うのが分かりますでしょうか。

 

こちらの画像の方は入荷した際に付属していたベルトで尾錠も純正です。

 

この時計に限らずなかなか状態の良い物は少ないのですが、こちらは大きなメッキの剥がれも無くリューズも劣化による角落ちがありません。

 

文字盤も中央の回転盤はわずかにくすみがございますが、このレベルであれば十分にキレイな部類です。

 

 

 

 

 

あらためて裏側を見ても緑青やその形跡が見られません。

 

純正の革ベルトも使用感はありますので未使用ではありませんが、かなり大切に扱われていたと思います。

 

 

 

 

 

良い意味で国産時計っぽくない洗練された雰囲気もカッコイイ1本。

 

シチズン好きな私としてはもう少しだけ(あまり注目されすぎてもそれはそれで困るので・・・)注目されても良いと思うんです。

 

国産腕時計史においても重要な1本・・・のはず!

 

 

もともと数が少ないのと、GSのような高級機と比べても市場に出回らないので良品は今のうちがオススメです。

 

それではまたの機会に。

 

Mでした。